「オオ!ヤマザキデ ゴォーーー!!!」。二〇〇八年からほぼ年一回行われているダンスワークショップ+パフォーマンスのタイトルだ。 “ゴォーー”は会場の真横を新幹線が走り抜ける音。大山崎ふるさとセンター三階ホールに立てばきっと誰もが納得する、と五島智子さんは言う。ここで開かれている、年令やダンス経験、障がいなど不問のワークショップ「からだをつかってあそぼ」。町内外、他府県からも人が集まる。 窓からは三川の合流する淀川の向こうに男山やくずは団地を望む。そして豪速新幹線が数秒で通過するすぐ後ろに国道一七一号線。トロトロとおもちゃのように車が行く。この風景をずっと楽しんでる参加者もいるという。
 「六年前、京都市内のワークショップに熱心に通ってきたマイペースでおっとりな大山崎の数名の仲間が、私やダンサーや参加者や観客をこの地に招いてくれたのです。ここで実に様々な個性あふれる動きややりとりが生まれる。驚き、笑い、感動、そして試行錯誤の積重ね… 大山崎のダンスを導いてくれた仲間に感謝です。」
 二〇一〇年、土地の記憶と身体の記憶をテーマに、シニアを対象に、参加者それぞれの思い出の地を訪ね、話を聞く「大山崎とわたし」という企画を行った。「小畑川の氾濫を防ぐ堤防作り、仕事帰りに天王山を見ながら渡った松田橋など、様々な歴史をお聞きした。でも最近、その松田橋を訪ねたら、第二外環道建設でポプラ並木がなくなり、のどかで美しい土手の情景は失われていました。」大山崎の風景に、様々なことを考えさせられるという五島さん。「町には細道や抜け道、坂道、大小色んなトンネルもあって、それぞれが懐かしくも味わい深い。昔、淀川を船が遡りこの辺に荷が下ろされたそうです。それは未来の様子にも思え、自分の身体がここに立ってることが不思議な気がしたり… 山と川に挟まれ府下で一番小さな町には、豊かで変化に富んだ表情と、何層にも異なる時間がクロスしていると感じます。」

大京都アーカイブ

 「オオ!ヤマザキデ ゴォーーー!!!」。二〇〇八年からほぼ年一回行われているダンスワークショップ+パフォーマンスのタイトルだ。 “ゴォーー”は会場の真横を新幹線が走り抜ける音。大山崎ふるさとセンター三階ホールに立てばきっと誰もが納得する、と五島智子さんは言う。ここで開かれている、年令やダンス経験、障がいなど不問のワークショップ「からだをつかってあそぼ」。町内外、他府県からも人が集まる。 窓からは三川の合流する淀川の向こうに男山やくずは団地を望む。そして豪速新幹線が数秒で通過するすぐ後ろに国道一七一号線。トロトロとおもちゃのように車が行く。この風景をずっと楽しんでる参加者もいるという。
 「六年前、京都市内のワークショップに熱心に通ってきたマイペースでおっとりな大山崎の数名の仲間が、私やダンサーや参加者や観客をこの地に招いてくれたのです。ここで実に様々な個性あふれる動きややりとりが生まれる。驚き、笑い、感動、そして試行錯誤の積重ね… 大山崎のダンスを導いてくれた仲間に感謝です。」
 二〇一〇年、土地の記憶と身体の記憶をテーマに、シニアを対象に、参加者それぞれの思い出の地を訪ね、話を聞く「大山崎とわたし」という企画を行った。「小畑川の氾濫を防ぐ堤防作り、仕事帰りに天王山を見ながら渡った松田橋など、様々な歴史をお聞きした。でも最近、その松田橋を訪ねたら、第二外環道建設でポプラ並木がなくなり、のどかで美しい土手の情景は失われていました。」大山崎の風景に、様々なことを考えさせられるという五島さん。「町には細道や抜け道、坂道、大小色んなトンネルもあって、それぞれが懐かしくも味わい深い。昔、淀川を船が遡りこの辺に荷が下ろされたそうです。それは未来の様子にも思え、自分の身体がここに立ってることが不思議な気がしたり… 山と川に挟まれ府下で一番小さな町には、豊かで変化に富んだ表情と、何層にも異なる時間がクロスしていると感じます。」

大京都アーカイブ