レポート

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石山 ひなの

学生 札幌大谷大学芸術学部 在籍

石山 ひなの

学生 札幌大谷大学芸術学部 在籍

札幌大谷大学芸術学部美術学科メディアアートコース在籍
1995年北海道の釧路に生まれる。
札幌大谷大学芸術学部美術学科メディアアートコース在籍、札幌にて制作を行なう

 

今までの作品について

昔にあったこといまあることがこれから起こるあたしい出来事にどう繋がろうとするのか。
なにかとなにかが出会うこれから起ころうとすることに着目しながら制作を行なう。

今回のリサーチテーマ

「肉じゃがのリサーチ」

舞鶴は肉じゃがの発祥地らしい。
私は2年前から実家を出て一人暮らしをしているが、料理が全くできない。今回肉じゃがの発祥地でおいしい肉じゃがを作れるようになれたらいいなと思い応募した。

肉じゃがについていろいろ考えてみると、肉じゃががわからなくなっていった。
肉じゃが肉じゃが言って(食べて)るけど肉じゃがってなんだ。

肉じゃがはもともと東郷平八郎がイギリスで食べたビーフシチューだったらしい。
ビーフシチューを日本でも食べたいと言って海軍の料理長に作ってもらったものが肉じゃがの誕生の由来だそうだ。
料理長はビーフシチューなんて食べたことがないけど想像でビーフシチューを作る。
ビーフシチューを作ろうとしたら肉じゃがになった。
イギリスから海を渡り戦争が終わって日本の家庭にやってきた肉じゃがはおふくろの味として日本各地で作られる。

料理は曖昧で肉じゃがの成り立ちもすごく曖昧だ。
ひとつ思うのは、おいしいもを作れる人は誰かを幸せにできるかもしれない。

レポート中のハプニング

個人リサーチ開始日に携帯を壊し西舞鶴のauショップに駆け込む。
auショップの駐輪場で緑色のキラキラの虫を拾った。
共同で借りている自転車のカゴに拾った虫を入れて帰るも、虫を回収し忘れ次に自転車にのった大河原さんに虫を捨てられる。

大河原さんに虫のこと聞くと力尽きてカゴの中で死んでしまったと思たらしい。コインランドリーの外にある植木鉢の土の上に置いてきたとのことでいそいでコインランドリーに向かう。ちゃんと土の上に虫がいた。
カゴの中に死んだ虫を見つけたらどうしただろう。私だったらグシャっとしてしまうかもなあと思った。グシャっとはしないにしても土の上にはおかない。虫を見つけて土の上に返してくれた大河原さんにびっくりした。(し、嬉しかった!)
宰嘉庵に戻ると大河原さんにそんなに大切なものならそんなとこに入れちゃ駄目だよ言われた。

その事件のすっと後に私の見つけた虫よりもキラキラしてる虫を見つけているおばちゃんに出会うことになる。

コミュニケーションについて

個人リサーチが始まってからほぼ毎日肉じゃがを作ることにした。
舞鶴に来る前に札幌で肉じゃがを作ったけど美味しくなくてカレーにした。
どうやったら美味しい肉じゃがが作れるのか滞在先のみんなに毎晩肉じゃがを食べてもらってアドバイスをもらいながら作り続けた。

ひとりひとり言ってくれることが違うから面白い。もっと甘いほうがいいとか、もっとしょっぱいほうがいいとか、牛肉の味しかしないとかいろいろ。
ごはんを食べる時にみんなのその日みてきたことの話などいろんな話を聞いた。

肉じゃがについて、舞鶴で暮らしている人たちにあれこれ聞いてまわったけど、みんななんでそんなものに興味があるんだ?といった感じで、わけのわからない質問や行動に変な顔をされたりおもしろがられたり。自分ですらよくわかってないことをその時出会った人たちに聞いて、あーでもない、こーでもない、そーでもないでしょと話たことがいろんな場所や人や出来事につながっていった。なにかが起こりそうなきっかけたちをみたのでそれらをゆっくり考えてかたちにしていきたい。

今後の展開

舞鶴に暮らす人たちに「北海道から来た」というと必ずというほど「フェリーで来たのか?!」といわれたので次はフェリーで舞鶴に行きたいと思う。(今回は飛行機と高速バスで舞鶴に行った)前回に続いて舞鶴に住むおふくろ達の調査。
美味しい肉じゃがを作ったり肉じゃがの未来を想像したり、好奇心の先になにがあるのか知りたい。

今回の展示

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