吉良 加奈子

成安造形大学 美術領域 現代アートコース 在籍 

吉良 加奈子

成安造形大学 美術領域 現代アートコース 在籍 

1996年愛媛県宇和島市生まれ。
成安造形大学 芸術学部芸術学科 美術領域 現代アートコース在籍。
滋賀県にて制作活動中。


今までの作品について

日常生活の中での気づきや、言葉遊びから発進して、人と関わり合いながら作品を制作しています。

ひとつの手法に限定せず、写真、映像、パフォーマンス、インスタレーションなど、あらゆる手法を用いた表現でアプローチしています。

展示空間や場所との関係性を意識したサイトスペシフィックな作品の制作も行っています。

今回のリサーチテーマ

今回のリサーチで、京田辺にはたくさんの井戸があることに着目し、2つの作品プランを考えました。

その1『井戸の神様』
古い民家が連なる、滞在先の北川という地域を歩いていると、たくさんの井戸がありました。その中には祠やお地蔵様が備えられた井戸もいくつかあり、井戸には神様がいて、地域の方々は大切にしていることを知りました。

一方で、空き地や畑には、放置されている井戸もあることがわかりました。井戸は使えば使うほど水が湧き出て綺麗になります。放置されているとやがて使えなくなってしまいます。ふと、「その井戸の神様はどうなっているのだろう?」という疑問が頭に浮かびました。そこで、井戸の神様を祀ってあげたいな、と考えました。

  1. 使われず、祀られていない井戸を見つける
  2. その井戸についてリサーチする(誰のもの?使用用途は?氏神様(その地域に住む神様)は?)
  3. 祀る(お祓いする、祠を建てる)

町の人々の生活を支えてきた井戸にも神様がいること、「井戸の神様」という名前・存在・信仰について知ってもらうきっかけになればと思います。

その2『井戸端町会議』
京田辺市にはいろんな年代の人々が住んでいて、線路や道路を挟んだりするごとに商店街のお店の雰囲気や、人々の年齢層が異なります。それぞれ生活範囲が決まっているようで、世代を超えた交流が薄いように感じました。

そこで、今もまだ使える井戸を囲んで井戸端町会議を開き、町の人々が交流できる場を作りたいと考えました。

  • 井戸の水で茶を煎れる(井戸は軟水だから、お茶に合うかも?)
  • 井戸でスイカを冷やして食べる(井戸水で冷やすと芯から冷えて美味しいらしい)
  • 井戸の水で足湯ならぬ足水をする
  • 井戸の持ち主にこの井戸の歴史を話してもらう

古くから井戸を大切にしてきた町で、井戸を中心に新たな交流が生まれることは、なんだかとても素敵なことのように感じるのです。

コミュニケーションについて

商店街や近隣の民家の方々と毎日たわいもないおしゃべりをしました。「井戸について調べるなんて変わってるね〜。」と言われながらもお家で使っている井戸を見せてもらったり、なんとお家の中へ上がらせていただけたり…。京田辺の人たちは私のようなよそ者にもとっても優しいです。今思うと、会話を通して町の人たちと井戸端会議をしているみたいでした。

ハプニング

神様が隠れる山」といわれる甘南備山へ向かう途中、「甘南備寺霊園」という
看板が目に入ったので寄り道してみるとたくさんのお墓があったのですが、突然Googleマップの位置情報がおかしくなり、通知が鳴り止まず携帯電話が壊れかけました(笑)京田辺には、神様や霊がすぐ身近にいるのではないか、と考えさせられた体験でした。

今後の展開

便利な世の中で昔の知恵を活かしながら、自然や神様と大切に暮らす京田辺の人たちの文化は、もっと若い世代の人たちも知ってほしいなと思います。今後も京田辺でのリサーチを続け、井戸の祀り方を調べたり、井戸マップを作成したりしたいと思います。

吉良 加奈子

成安造形大学 美術領域 現代アートコース 在籍 

吉良 加奈子

成安造形大学 美術領域 現代アートコース 在籍 

1996年愛媛県宇和島市生まれ。
成安造形大学 芸術学部芸術学科 美術領域 現代アートコース在籍。
滋賀県にて制作活動中。


今までの作品について

日常生活の中での気づきや、言葉遊びから発進して、人と関わり合いながら作品を制作しています。

ひとつの手法に限定せず、写真、映像、パフォーマンス、インスタレーションなど、あらゆる手法を用いた表現でアプローチしています。

展示空間や場所との関係性を意識したサイトスペシフィックな作品の制作も行っています。

今回のリサーチテーマ

今回のリサーチで、京田辺にはたくさんの井戸があることに着目し、2つの作品プランを考えました。

その1『井戸の神様』
古い民家が連なる、滞在先の北川という地域を歩いていると、たくさんの井戸がありました。その中には祠やお地蔵様が備えられた井戸もいくつかあり、井戸には神様がいて、地域の方々は大切にしていることを知りました。

一方で、空き地や畑には、放置されている井戸もあることがわかりました。井戸は使えば使うほど水が湧き出て綺麗になります。放置されているとやがて使えなくなってしまいます。ふと、「その井戸の神様はどうなっているのだろう?」という疑問が頭に浮かびました。そこで、井戸の神様を祀ってあげたいな、と考えました。

  1. 使われず、祀られていない井戸を見つける
  2. その井戸についてリサーチする(誰のもの?使用用途は?氏神様(その地域に住む神様)は?)
  3. 祀る(お祓いする、祠を建てる)

町の人々の生活を支えてきた井戸にも神様がいること、「井戸の神様」という名前・存在・信仰について知ってもらうきっかけになればと思います。

その2『井戸端町会議』
京田辺市にはいろんな年代の人々が住んでいて、線路や道路を挟んだりするごとに商店街のお店の雰囲気や、人々の年齢層が異なります。それぞれ生活範囲が決まっているようで、世代を超えた交流が薄いように感じました。

そこで、今もまだ使える井戸を囲んで井戸端町会議を開き、町の人々が交流できる場を作りたいと考えました。

  • 井戸の水で茶を煎れる(井戸は軟水だから、お茶に合うかも?)
  • 井戸でスイカを冷やして食べる(井戸水で冷やすと芯から冷えて美味しいらしい)
  • 井戸の水で足湯ならぬ足水をする
  • 井戸の持ち主にこの井戸の歴史を話してもらう

古くから井戸を大切にしてきた町で、井戸を中心に新たな交流が生まれることは、なんだかとても素敵なことのように感じるのです。

コミュニケーションについて

商店街や近隣の民家の方々と毎日たわいもないおしゃべりをしました。「井戸について調べるなんて変わってるね〜。」と言われながらもお家で使っている井戸を見せてもらったり、なんとお家の中へ上がらせていただけたり…。京田辺の人たちは私のようなよそ者にもとっても優しいです。今思うと、会話を通して町の人たちと井戸端会議をしているみたいでした。

ハプニング

神様が隠れる山」といわれる甘南備山へ向かう途中、「甘南備寺霊園」という
看板が目に入ったので寄り道してみるとたくさんのお墓があったのですが、突然Googleマップの位置情報がおかしくなり、通知が鳴り止まず携帯電話が壊れかけました(笑)京田辺には、神様や霊がすぐ身近にいるのではないか、と考えさせられた体験でした。

今後の展開

便利な世の中で昔の知恵を活かしながら、自然や神様と大切に暮らす京田辺の人たちの文化は、もっと若い世代の人たちも知ってほしいなと思います。今後も京田辺でのリサーチを続け、井戸の祀り方を調べたり、井戸マップを作成したりしたいと思います。

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