光岡　幸一

どうやったら自分が知らないものに出会えるか、巻き込まれていけるのかを考えながら制作しています。大きな絵を描いたり、遠くに写真を撮りに行ったり、自分で作った部屋を自分で粉々に壊したり、道に放置されたホームレスの壊れた台車を勝手に治したり、媒体は決めないで、自由に何にでも手を出すようにしています。

主に休耕田や放置竹林についてリサーチしていました。

京田辺では休耕田や放置竹林が問題となっています。

滞在することで、実際にさまざまな立場の方からお話を聞くことができました。

地域で募集されていた草むしり等の田畑整備のボランティアにも参加しようとしましたが、今は草をむしっても管理していく人がいないので結局すぐ元通りになってしまうとお断りを受けたのは、自分の立場を実感できる大事な経験でした。

そして実際に農業を営む方にも田んぼや畑や溜池を見せてもらい問題とはまた別に、素直に地域の農の魅力に触れることもできました。

その地域の問題に関わろうとする時に、自分が部外者であるという実感がもっと踏み込んでいきたいという気持ちを止めて、自分の考えをカタくさせている事に気がつきました。そこで、作品をつくる立場としてもっと自由に違う視点からその物事に関わらないといけないと感じ、まずは考え方を変えていくことに努めました。

今回のレジデンスでは自分以外にも沢山の作家が一緒に滞在していました。

一軒家で共同生活をしながら毎日意見を交換して興味が広がったり、思ってもなかった物に出会えたりと、毎日良いハプニングの連続でした。

京田辺から東京に戻りしばらくたつと、その時はあまり気になってなかった事などが逆に気になってきたりしています。今回はプランの提出まででしたが、これからもっと面白いことにしていって実際に作品化できたらいいなあと思います。

京都:Re-Search 2017 in 京田辺